SlowDays

尻馬<蕎麦行脚>ーその1

私が勝手に敬愛するfuanitaさん、あるいは、藩著巣さんが最近<蕎麦行脚>を始められた。fuanitaさんの活動範囲は、私の察する所、目蒲線、目黒線かな?、東横線、目黒通り、白金通りなどなどの城南地区で、私の現在、過去と重なる部分が多い。味覚もなかなか近い。過去の経験で言うと、渋谷のトルコレストラン、アンカラを教えて貰い、その後も連れ合い共々味を楽しんでいる。トルコ料理に目覚めさせて頂いたのは藩著巣さんのお陰である。六十を過ぎてからこんな事が起るとは想像外である。その後もトルコレストランは何箇所か出掛け、渋谷、青山、新宿、カテゴリーにトルコ料理を掲げ、報告している。
さて、前置きはこの位にして、今日は雨がやんで、連れ合いが昼前から所用で出掛けたのをこれ幸いとMTBで繰り出した。行く先は目黒区中町「武蔵野」。
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新蕎麦の貼紙もある。正面はガラス張りの蕎麦打ちの部屋で、左手の格子が入口の戸で、ここから入る。お品書きを見て、せいろの大盛りを注文する。
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照明が暗いのでぶれてピンボケ。機械打ちのような細さ、しかしこしがあって心地よい歯応え。残念ながら軽い鼻かぜの後と歳をとって嗅覚が衰えたのとの相乗効果で新蕎麦の匂いは分らない、残念至極。
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湯桶の塗物、模様が良い。蕎麦猪口は私の好みではなかった。大盛り一杯ではとても足りないので、もう一枚せいろを頼んだ。
「お客さん、お時間ありますか?」「はあ?」「蕎麦がなくなったので、打たなければならないのです」「はい、待っています。蕎麦打ちが見られるのですね」
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十分ほどしてお爺さん、店のご主人、が打ち始める、ということは厨房?でこねていたのか?ご覧のように大分背中が曲がっていらっしゃる。
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ここで藩著巣さんの報告を読む。蕎麦打ちを見ている!でも、蕎麦打ちに関する記述があんまりない!
この写真は延ばし棒を二本使っている事に気付いて撮った。細い手打ちだと最初に述べたが、その秘密は二本の延べ棒を使う事にあると気付いた。手前の棒に延ばした蕎麦を巻き、向う側の棒で延ばす。交互にそうして、直角方向でまた二本使って延ばす。これは時間が掛かる。
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延ばし終わると俎板を出し、俎板は一枚板ではないようだ、足台に乗って、こつこつ蕎麦を切る。蕎麦は四枚折り、つまり二回折る、である。それを一ミリ間隔で、厚さも一ミリ程度、切る。
出て来た打ち立ての蕎麦を食べたが、先程の蕎麦とに違いは分らなかった、残念。藩著巣さんの説明では11時40分頃打っていたそうだから、それが品切れになり、13時頃打ち足した、と言う事になる。
まとめ、私が東京で食べた手打ち蕎麦の中で今までで片手のうちに入る美味しさだった。藩著巣さん有難う。また美味しいものを教えて呉れて、多謝。

この後、権之助坂の小菅へ行った。蕎麦の腹は別にあるのでまたもりを食べた。店の写真を別のカメラで撮ったが、不手際で消してしまったらしい、多分fatを壊したので、回復出来ると思うが、自信はない。蕎麦はやはりコシがあり、シコシコして、美味しかった。汁も東京風で醤油味。蕎麦湯を入れると出汁の味が分ると言うのが私の独断と偏見なのだが、武蔵野サンのほうが鰹節出汁が効いていた。小菅サンは昆布出汁がより効いているのかな?余り自信がないが。

この後、えいままよと白金裏通りの三合庵へ出掛けた。権之助坂を上がり、自然教育園手前沿いに左へ、北に、曲がり、白金裏通り交差点、恵比寿三丁目、へ行き、右折して、北里大学病院手前の三合庵へ行ったら、暖簾がなかった。時計を見たら、二時を過ぎていた。本日の蕎麦行脚はお仕舞。
by cassiopeam101 | 2005-10-06 18:56 | くいしんぼう